2013年度実習生
H25.10.16 鳥大医学部医学科4年生 市川 千夏
本日はお邪魔させていただき本当にありがとうございました。
在宅・訪問診療を専門にされているクリニックということで、私が今までよく見る機会のあった病院とはまた少し違った現場を体験させていただき、とても新鮮でした。今まで在宅医療について講義で学んでいましたが、やはり実際にお宅に上がらせていただいて、先生達や看護師さんたちが患者さんやそのご家族の方と話や診察をされている姿を見て、学ぶことが沢山ありました。やはりまず単純に訪問に行く際の荷物の多さに驚きました。病院の診察室を丸々ひとつ分持って行くようなものなのだから言われてみれば勿論当たり前なのですが、私の中で訪問診療というものへの認識が甘かったなと感じました。訪問で訪れるお宅も様々で、施設の方へ入居されている方もおられれば、お家でご家族に支えられている方もおられ、それぞれの方が毎日をお宅で過ごすために一番よい治療を考えて行っておられてすごいなと思いました。何より、こうやって訪問して、患者さんやご家族のお話を聞いて、安心してもらう、というのが大きな目的のひとつなのだなと感じました。
ひだまりクリニックのように、24時間、もし何かあった時は対応してくれて、病院まで診察に行く程ではないけれど不安なことがある時話を聞いてくれる存在があればお家に帰りたい、帰してあげたいけれど不安、という方たちが家に帰りやすくなるなと思いました。また、実際に退院された患者さんが在宅という形へと移行されるカンファレンスの現場に参加させてもらって、部屋が埋まってしまう程の人達が皆協力してケアしていくのだと思い、感動しました。ひだまりクリニックだけで250名もの患者さんが現在おられるとお聞きし、驚きました。もっと訪問診療・在宅医療の現場が大学病院のような急性期病院などに広く知られ、必要とされる方が受けれるように、そしてその需要に見合った供給ができる医療体制が整えばよいのになと思いました。
本当に今日はありがとうございました。
H25.10.16 鳥大医学部医学科4年生 片野 博文
今日は訪問診療、訪問看護、カンファレンスといった現場での医療を生で見学することができ、とても貴重な体験ができたと思います。
僕は1年生の時の体験学習で、日南病院(?)での、施設や在宅への訪問診療を1度見学したことがあり、その時は、もう記憶が曖昧ですがとても衝撃的でした。今日は、その時のことも思い出しつつ、また、同様の医療が人口15万の米子でも行われていることに、また衝撃を受けました。少子高齢化の進む中、このような、訪問診療はますますニーズは増えていくだろうし、大病院に進むだけでない医療の形を体験できたのはとても勉強になったし、将来働く場の候補の1つとして、前向きに考えていきたいと思いました。
訪問診療、看護ではバイタルサインの測定、薬の処方や胃ろう、カニューレ、痰の吸引等を行っていましたが、食事指導や患者、家族の話を目線を合わせてしっかり聞き、近い距離での医療を行っているような印象を受けました。自らでは通院できず、薬をもらいに行くのも大変といったような家庭で本当に有難がられていましたし、患者のニーズにしっかりこたえていく医療が大切なのだなと感じました。また、週1等、接する機会が少ない中、患者について詳しく知っていくことは困難で、家族の協力や他業種間での連携はとても大切なことだということを、身をもって感じました。実際、診察に1回つきそっただけでは受け答え等はっきりしていると、認知症患者を全く見抜けなかったり、家族や長くつきそっているから分かる患者の合図方法(手など)がありました。認知症患者の訪問診療を行うにおいて、診療だけでは分からない患者の生活を家族やヘルパーからなり聞いて知っていくことが大切だと知りました。
今日はこのような体験学習をさせていただき本当にありがとうございました。
H25.10.23 鳥大医学部医学科4年生 有馬 和志
私は、ある地区の診療所の先生の訪問診療について行って見学させていただいた経験が何回かありました。
その時の経験から「訪問診療」というものについて印象の変わった点としては、患者さんの自宅を訪問するというよりは、むしろグループホームなどの施設を訪問する機会の方が多いのだなということでした。地域ごとの特色の差なども影響しているのかもしれませんが、医療機関に通えないけれどかからなければならない、という人には、既に施設等に入っている方が多いという現実がよく分かりました。それだけ、地域の中で、そのような高齢の方の入居する施設が大きな役割を果たしているということを表しているのだと思います。「訪問診療=自宅を訪問して診療する」という認識は、今日一日で大きく改まりました。
また、今回再認識した点は、できる限り患者さんご本人の話に耳を傾け、ご本人に対して説明して理解を得ることの重要性でした。見学させていただいた診療の中で、患者さんご本人の様子、以前と変わったこと変わらないこと、ささいなことまで先生方が聞きとっていらっしゃいましたし、どういう治療をするか、その長所・短所は、といったことをできる限り簡単に説明していらっしゃった姿が印象に残りました。
若い方でも高齢者の方でも、元気な方でもベッドから動けない方でも、ご本人に対して、その方が理解できるように説明して納得してもらうという、いわゆるインフォームドコンセントの最も根本的なところを改めて認識できた思いがしました。
H25.10.23 鳥大医学部医学科4年生 李 悠
今回、ひだまりクリニックでの実習を終え、今まで曖昧な概念として捉えていた「在宅医療」というものを、よりクリアな概念として認識するに至った。
しかし、現実は自分の考えていたものより遥かに厳しく、国が勧める「在宅医療」の普及には、まだまだ道のりは長いことを身をもって感じる実習となった。 それは、特に、高齢化がいや増して進む昨今の日本において、老老介護は必然的であり、家族の「在宅医療」に対する認識の不一致からくる非協力的な姿を垣間見たことに起因するのかもしれない。今後自分達が社会を担う世代の人間となり、医療を展開していく時に間違いなく避けては通れない道を見させていただく一日となった。それと同時に、チーム医療なるものを肌で感じ、働く場所は違えど、患者さんや地域を思う気持ちを共有することが医療従事者の働くインセンティブになっているのではと感じた次第だった。 人は何のために生き、何のために死ぬのか。身動き一つ取れず、食事をすることも、自発呼吸することもできない。そのような人に、ただ延命措置をとることはどのような意味合いをもつのだろうか。患者さん、ご家族、そして医療従事者がそれぞれに確固たる死生観を持たなければ、今の在宅医療は変わらないのではないだろうか。「死」をマイナスイメージとして捉える日本の文化が未だ強く根付いているが、その精神面の改革も行っていく必要があると個人的に感じた。
何のために医師になるか、見失いがちになっていた大事な目的意識を取り戻す機会となる実習となった。
最後に今日一日お世話をして下さった前田先生、畠先生、長谷川さん、九星さん、受け入れをして下さった福田先生、ご協力して下さった看護師さん、事務員さんに感謝したい。本当にありがとうございました。
H25.10.30 鳥大医学部医学科4年生 谷佳 名子
今日はひだまりクリニックで一日実習をさせていただきました。
朝のカンファレンスでは医師も看護師もスタッフ全員が集まって患者さん1人1人に対して情報交換を行っており、名前を言えば家の間取りまで共通のイメージを持つことが出来るスタッフ間の情報共有の丁寧さに驚きました。
訪問診療の現場では、スタッフの皆さんが車一台で米子市内を駆け回る姿が印象的でしたし、患者さんの家、部屋がそのまま診療所になる、ということが非常に新鮮に感じられました。また、訪れる先々で家族や施設の方々と良く話し合っておられ、“続けられる介護”、“頑張らない介護”を提案されておられることが印象に残りました。薬の包み方の配慮なども良く話されているからこそ出来ることだと思います。
“問診は重要”とは何度も聞きましたし、もちろんそう思いますが、話だけでなく、実際に訪れて肌で感じる情報の大きさ、大切さも今日一日で実感することができました。
最後になりましたが、スタッフの皆様にはご迷惑をかけましたし、本当にお世話になりました。
今日は本当にありがとうございました。
H25.10.30 鳥大医学部医学科4年生 田原 稔久
今日まず最初に思ったことは朝のカンファレンスの重要性でした。今まで医師、看護師を含めた方々で朝のカンファレンスをしている姿を見た事はなかったのですが、全員が、きちんと全員の患者さんの状態を確認し、治療方針を決め、全員で話し合い、ひだまりクリニック全体が一体となって、患者さんと向き合っているのだと感じられ、凄くあこがれる医療体制でした。
午前は畠先生と近藤先生について、老人ホームへとご一緒させていただいたのですが、自分にとっては、非常に衝撃的なものでした。授業や人から聞いた話など、何度も聞いていたので、ある程度は予想もしていましたし、何度か病院にも実習ということで見学に行ったこともあったのですが、終末期の医療というのは実際に見てみると予想とは大きく違ったものでした。何よりもまず感じたのは、医師と看護師の連携でした。今までの病院実習でも医師や看護師の連携を見てきたことはあるのですが、今回訪問診療ということで、二人三脚で、診療をされており、理想的な姿で、一種の感動を覚えました。診察そのものも患者さんとのコミュニケーションを大切にし、患者さんの様子をきちんと診て把握している姿は自分のなりたいと思う医師像でした。
昼からはさまざまな患者さんのご自宅に伺って診察する様子を見させていただきました。在宅医療の現場を見させていただくことは、本当に初めてで、さまざまな状態の患者さんがいて、そのそれぞれの患者さんには家族がいて、家庭があって、本当に一人よがりな医療ではなく、その人一人ひとりの家庭環境、家族との関わりというものをしっかりと考えて医療を行うことが大切になるのだと改めて実感することができました。それと同時に在宅医療をするにあたっての医師、看護師、その他多数のスタッフの大変さを目の当たりにしました。今後自分は意思になっていきますが、とても一人で出来ることではなく、医師、看護師、訪問看護師、ヘルパーさん、ケアマネージャー等さまざまな人の協力で成り立っているのだということを決して忘れず、チーム医療を行っていきたいと思いました。
今回、朝昼、一日の実習を通して本当に様々なことを考えさせられましたし、多くのことを得ることが出来たと思っています。入院している多くの患者さんの部屋の中には子供の写真があり、在宅の患者さんには家族の方がいます。自分が医療行為を行う患者さんには、その近くに家族がいて、その患者家族との関わりもきちんと考えて医療行為を行わなければならないと感じました。また、さまざまな職種の人と連携することで本当の意味での良い医療を提供できるのだということ、この2点を特に学ばせていただいたと思います。今回、一日という短い時間ではありましたが、このような貴重な体験をさせていただき、本当にありがとうございました。
今回学んだことをこれからの自分の医療人としての人生にしっかりと生かし、よりよい医師になりたいと思います。本当に今日はありがとうございました。
H25.10.30 鳥大医学部医学科4年生 野中 喬文
今日はひだまりクリニックへ実習で伺いました。
まず朝はカンファレンスで患者さんが現在どのような様子、状態であったかを報告しあい、その後午前中の往診へ向かいました。僕は畠先生について往診へ向かいましたが、これは患者さんの自宅中心でした。ほとんどの患者さんが胃瘻をされていることにはびっくりしました。患者さんには寝たきりの患者さんや元気な患者さんがおられ、思ったのは在宅診療、自分の家で暮らせてかつ医者に診てもらえることがこの患者さんたちには良いのだろうなということです。
朝の往診が終わると昼食。すごく美味しい昼食をいただくことができてとても嬉しかったです。その後午後の往診では前田先生についてゆうゆう壱番館へ行きました。ここで20人近くもの患者さんを診て回りとても大変でした。ここの施設もいろんな方に支えられ、良い設備も整っており、大病院とはまた違った医療を提供できるのではないかと思います。ですが、やはりレントゲン、CTなどを使わないとならない場面もあるので地域の病院と連携して医療を提供しているということを聞き、やはり地域全体で患者さんを支える地域医療がこれから高齢者がどんどん増えてくる日本には必要なんじゃないかと改めて感じました。
H25.10.30 鳥大医学部医学科4年生 三原 雅人
今回、ひだまりクリニックに実習として伺いましたが、まずは朝のカンファレンスに参加しました。
見学させていただく形でしたが、院長先生が隣で患者さんについて教えてくださったり、家族背景なども話していただけたため、中に入って話を聞くことができたと思います。実際にカンファレンスというものに加わったのが初めてだったため、伝えられる情報に感心しつつ、少しでも勉強になるものを!!と思い耳を傾けていました。前段階で知識がないので苦労しましたが。
その後午前中は福田院長先生について訪問診療を見学しました。本数が今日は少ない、との事でしたが、それでもハードな日程で、にもかかわらず、患者さんには笑顔で対応し、学生の私にも説明をしてくださって本当にありがたかったです。おかげさまで、おいてけぼりにならずにすみました。ありがとうございました。車中でも実際の現場のお話だったり、私の出身のお話だったりをしていただき、緊張をほぐしていただいたおかげで、有意義な時間を過ごせました。
お昼はみなさんと一緒にお弁当をいただきました。みなさんの仲の良さに驚きつつも、アットホームな環境でほっとしていました。もちろん、お弁当、おいしかったですよ。
午後はペアが入れかわり、私は畠先生について、幸朋苑、家庭への訪問、なでしこへの診察に同行させて頂きました。看護師の方も含め、車中から施設での見学まで、楽しく有意義に過ごせたと思っています。施設の方とのお話をする姿に、情報の共有がとてもうまくいっているんだなと思いました。どの方とのやり取りも笑顔だったのが印象的です。話のところどころに勉強になる点がたくさんありました。
学生がいたため、いつもより面倒だった部分もたくさんあったと思います。にもかかわらず、学生を受け入れてくださり本当にありがとうございました。今後に生かしていけたら、と思っています。
